英語学習における「思い込み」のワナ

日本人が英語をなかなか話せないのは、５つの心の壁が原因です。
そのひとつに「思い込みの壁」があります。

「思い込み」が英語学習の妨げに

日本人に多いのが、「間違った英語を話してはいけない」という思い込みです。完璧な英語を話そうとして黙ってしまうのです。
でも、英語は失敗したほうがうまくなる、と私は思っています。それは補助なしの自転車に乗れるようになるのと同じです。

はじめて自転車に乗れたときのことを覚えていますか？
何度も練習して、転んだり、時には電柱にぶつかったりを繰り返しながら、少しずつうまくなっていったのではないでしょうか。初めての経験ですから、転んで当然。
でも、そこでやめてしまってはいつまで経っても乗れません。

起き上がってふたたびチャレンジする。
そのうちに少しずつコツをつかみ、ポイントを体感していく。
転ばずにいきなり自転車に乗れるようになった人などまずいないはずです。

英語の習得も、これとまったく同じです。
間違って直して、を繰り返しながら、少しずつコツがわかり、身についていくのです。
子どもの頃はそれが自然とできていたはずなのに、大人になるとできなくなってしまう。見栄やプライドが邪魔をするのかもしれません。
それは初日から自転車に乗れるようになりたい、と考えるのと同じことです。

投資も英語も同じ。失敗をチャンスに変えるコツ

私は投資についても教えているのですが、投資初心者でも、とにかく「一度も失敗したくない」というマインドを持っている人が多いです。絶対に負けたくない。いつも勝ちパターンでいきたい。銀行の普通預金の金利が０．００１％でも気にしないのに、投資だと小さなマイナスも気にしてしまうのです。
でも、本当は大やけどしないくらいの小さなケガをしながら、少しずつ経験を積み、上達していくことこそが大切です。金持ちになっている人は常に失敗を経験し、それを改善に切り替え、チャレンジし続けていくことで勝ちを得ています。

英語もまったく同じです。
間違えていい。
その間違いを改善に変えながら少しずつ次に進んでいくことで上達するのです。言い間違いを教えてもらうことで頭に定着するから忘れません。

私は以前日本語をしゃべる時には英語を頭の中で翻訳していました。
たとえばタクシーで、まっすぐ行って途中で右に曲がってほしかったら、
で「Could you please go straight？　And from the signal, please turn right.」
これを日本語に訳して、
「まっすぐ行っていていただけますか？　信号“から”右に曲がってください」
と言っていたのです。
ある日、日本人である当時の彼女（現在の奥さん）が一緒にタクシーに乗ったとき、「それは『信号“を”右に曲がって』よ」と指摘され、間違いにはじめて気づきました。１度では覚えられないので、何度も「信号から右に」と言い、そのたびに「あ、『信号で』だった！」と気づきながら、徐々に覚えていったのです。

注意は「気づき」です。
そこを改善することで進歩が生まれます。
そうして、徐々にステップアップしていくのです。

インドでは、小学校の頃から授業でディベートを徹底的に学びます。論じ合って、自分の意見をしっかり伝える教育を受けています。そのなかで重要なのがこの２点です。

・とにかく自信に満ちた話し方をする
・間違えてもスマートにやりすごす

間違えても動揺しない。堂々とスマートに。すると、むしろ相手が「もしかしてそれが正しい？」とすら思ってしまいます。
細かいことは気にしない。間違えたからといって、そこで人生が終わるわけではありません。むしろ間違いがわかることで上達できるのです。
失敗は勲章。間違えるたびに、「また英語が上達する！」と考えてみましょう。

☆今日の一言☆
間違えれば間違えるほど、
どんどん英語に強くなる

それではみなさん、
Let’ｓ speak up！