英語メールで「既読スルー」されないための書き方テクニック

【この記事のポイント】

  • なぜ英語のメールが「既読スルー」されやすいのか原因が分かる
  • 返信をもらいやすくするための5つの基本テクニックを習得できる
  • 具体的な状況別の例文20選ですぐに実践可能
  • 日本語と英語のビジネスメール文化の違いを理解できる

「英語のメールを送ったのに返信がこない…」「既読スルーされたかも…」

ビジネスシーンで英語を使う時、こんな経験はありませんか?
海外の取引先やグローバル企業の同僚とのメールでの返信率に悩んでいる方は少なくないでしょう。

実は、「既読スルー」問題の多くは、日本語と英語のビジネスメール文化の違いから生じています。

この記事では、英語のメールで確実に返信をもらうためのテクニックを紹介します。

 

なぜ英語のメールは「既読スルー」されやすいのか?

 

日本と英語圏ではメールの捉え方に大きな違いがあります。これを理解することが第一歩です。

 

英語圏でのメールの位置づけ

  • 情報ツールとしての位置づけ:感情よりも効率を重視
  • 実用性の重視:明確な目的がないメールは優先度が下がる
  • 時間の価値観:返信に要する時間と得られる成果のバランスを考慮
  • アクションアイテムの明確化:何をすべきかが明確でないメールは後回し

 

日本と英語圏のメール文化の違い

日本のメール文化英語圏のメール文化
全てのメールに返信するのがマナー返信が必要なメールにのみ返信する傾向
丁寧さを重視した長文簡潔さと明確さを重視
「お世話になっております」などの定型表現用件を直接的に伝える
「ご確認お願いいたします」は軽い依頼“Please confirm”だけでは優先度が伝わらない
結論を最後に述べることも多い最初に結論・依頼事項を述べる

既読スルーされやすいメールの特徴

  1. 目的が不明確:何を求めているのかが分かりにくい
  2. 長すぎる:要点がすぐに把握できない
  3. 緊急性が伝わらない:いつまでに返信が必要かが不明確
  4. 質問が曖昧:何に答えればよいのか明確でない
  5. アクションアイテムがない:相手が何をすべきかが不明確

 

返信率を上げる英語メール5つの基本テクニック

 

1.明確な件名を付ける

件名は「メールの顔」です。内容と緊急度が一目で分かる件名を心がけましょう。

 

NG例

  • 「ご連絡」(Information)
  • 「お問い合わせ」(Inquiry)
  • 「レポートについて」(About the report)

OK例

  • 「Meeting Request: Marketing Strategy for Q3 – Response needed by June 10」
    (会議依頼:第3四半期マーケティング戦略 – 6月10日までの返信が必要)
  • 「URGENT: Website Issues Affecting Customer Login – Action Required Today」
    (緊急:顧客ログインに影響するウェブサイト問題 – 本日対応必要)
  • 「FYI: Monthly Sales Report for May 2025 – No Response Needed」
    (参考情報:2025年5月の月次販売レポート – 返信不要)

 

2.冒頭で目的を明確に

英語のメールでは、最初の2〜3行で何のためのメールなのかを明確にします。

NG例

Hope this email finds you well. We’ve been having some discussions about the upcoming project launch, and there are several matters we need to address before proceeding further. As you may be aware…

(お元気でお過ごしのことと存じます。今後のプロジェクト立ち上げについていくつか議論しており、さらに進める前に対処すべき事項がいくつかあります。ご存知かもしれませんが…)

OK例

I’m writing to request your approval on the marketing budget for Q3 by this Friday, June 5.
We need your sign-off to proceed with the campaign planning next week.

(今週金曜日、6月5日までに第3四半期のマーケティング予算の承認をお願いするためにメールしています。
来週のキャンペーン計画を進めるためにあなたの承認が必要です。)

 

3.アクションアイテムを箇条書きで

相手に何をしてほしいのかを明確に、できれば箇条書きで示します。

NG例

It would be great if you could take a look at the attached document when you have time and share your thoughts on it.

(時間があるときに添付文書を確認して、ご意見をシェアしていただければ幸いです。)

OK例

Please review the attached proposal and:

  1. Approve the budget allocation (section 2.3)
  2. Confirm which team members will join the kick-off meeting
  3. Provide feedback on the timeline

Your response is needed by Thursday, June 4, to meet our deadline.

(添付の提案書を確認し、以下をお願いします:

  1. 予算配分の承認(セクション2.3)
  2. キックオフミーティングに参加するチームメンバーの確認
  3. タイムラインに関するフィードバック提供

締め切りに間に合わせるため、6月4日木曜日までにご返答をお願いします。)

 

4.緊急度と期限を明示する

いつまでに返信が必要なのかを明確に伝えます。

NG例

Please let me know your thoughts on this when convenient.
(ご都合の良いときにご意見をお聞かせください。)

OK例

Could you please respond by Tuesday, June 2, at 3 PM JST? This will allow us to finalize the arrangements before the client meeting on Wednesday.

(6月2日火曜日の日本時間午後3時までにご回答いただけますか?これにより、水曜日のクライアントミーティングの前に準備を最終決定できます。)

 5.短く、読みやすく

長文を避け、段落を分け、重要なポイントを強調します。

NG例:長いひとつの段落で、びっしりと書かれたメール

OK例

I’m following up on or project timeline changes.

 

Key updates:

– Launch date moved to July 15 (2 weeks later than planned)

– Beta testing extended by 10 days

– Marketing materials deadline remains unchanged (June 30)

 

Could you confirm if these changes affect your team’s deliverables?

 

Thanks,

Takeshi

(プロジェクトのタイムライン変更について確認しています。

主な更新点:

  • 公開日を7月15日に変更(予定より2週間後)
  • ベータテスト期間を10日延長
  • マーケティング資料の締め切りは変更なし(6月30日)

これらの変更があなたのチームの成果物に影響するかどうか確認していただけますか?

よろしくお願いします、 タケシ)

お詫びとお礼

謝罪メール

Subject: Apology for [問題の簡潔な説明]

 

Dear [名前],

 

I sincerely apologize for [問題/ミスの内容] that occurred on [日付].

What happened:

– [問題の詳細な説明]

Why it happened:

– [原因の説明]

Steps we’re taking to fix it:

– [解決策1]

– [解決策2]

Steps we’re taking to prevent similar issues:

– [予防策1]

– [予防策2]

I understand this has caused [影響の説明] and take full responsibility. Please let me know if there’s anything else we can do to make this right.

Sincerely,

[あなたの名前]

(件名:[問題の簡潔な説明]についてのお詫び

[名前]様、

[日付]に発生した[問題/ミスの内容]について心よりお詫び申し上げます。

発生したこと:

  • [問題の詳細な説明]

発生した理由:

  • [原因の説明]

問題を解決するために取っている措置:

  • [解決策1]
  • [解決策2]

同様の問題を防ぐための対策:

  • [予防策1]
  • [予防策2]

これにより[影響の説明]が生じたことを理解しており、全責任を負います。これを正すために他に何かできることがあれば、お知らせください。

敬具 [あなたの名前])

感謝のメール

Subject: Thank You for [貢献内容]

 

Dear [名前],

 

I wanted to express my sincere gratitude for [貢献内容] on [日付/プロジェクト名].

Your contribution specifically helped us to:

– [具体的な効果1]

– [具体的な効果2]

– [具体的な効果3]

The [プロジェクト/イベント] was a success thanks to your [スキル/努力/時間など], and the feedback we’ve received has been extremely positive.

I look forward to working with you again in the future.

 

Best regards,

[あなたの名前]

(件名:[貢献内容]についてのお礼

[名前]様、

[日付/プロジェクト名]での[貢献内容]について心より感謝申し上げます。

あなたの貢献は特に以下の点で役立ちました:

  • [具体的な効果1]
  • [具体的な効果2]
  • [具体的な効果3]
[プロジェクト/イベント]はあなたの[スキル/努力/時間など]のおかげで成功し、私たちが受け取ったフィードバックは非常に好意的なものでした。

今後も再びご一緒できることを楽しみにしております。

敬具 [あなたの名前])

 

退職・異動

異動通知メール

Subject: My Transition to [新しい部署/役職]

 

Dear [同僚/クライアント名],

 

I wanted to inform you that effective [日付], I will be transitioning to [新しい部署/役職] within [会社名].

What this means for our work together:

– [継続する業務の説明] will continue as usual

– [変更がある場合の説明]

 

Moving forward:

– [新しい担当者名] will be taking over [業務内容]

– You can reach them at: [メールアドレス] and [電話番号]

 

I will ensure a smooth handover by [具体的な方法].

It has been a pleasure working with you, and I appreciate your understanding during this transition.

 

Best regards,

[あなたの名前]

(件名:[新しい部署/役職]への異動について

[同僚/クライアント名]様、

[日付]付で[会社名]内の[新しい部署/役職]に異動することをお知らせいたします。

これが私たちの協働に意味すること:

  • [継続する業務の説明]は通常通り継続します
  • [変更がある場合の説明]

今後について:

  • [新しい担当者名]が[業務内容]を引き継ぎます
  • 連絡先:[メールアドレス]および[電話番号]
[具体的な方法]によりスムーズな引き継ぎを確保いたします。

あなたと仕事ができて光栄でした。この移行期間中のご理解に感謝いたします。

敬具 [あなたの名前])

 

退職通知メール

Subject: My Departure from [会社名] – Effective [日付]

 

Dear [同僚/クライアント名],

 

I am writing to inform you that I will be leaving my position at [会社名] effective [日付].

For ongoing projects:

– [プロジェクト1] will be handled by [新しい担当者名]

– [プロジェクト2] will be handled by [新しい担当者名]

 

Before my departure:

– I will complete [タスク1] by [日付]

– I will conduct knowledge transfer sessions with [新しい担当者名]

 

After my departure:

– Please contact [新しい担当者名] at [連絡先情報]

– For urgent matters until [引き継ぎ完了日], you can reach me at [個人連絡先]

 

It has been a pleasure working with you, and I value the experiences we’ve shared.

 

Best regards,

[あなたの名前]

(件名:[会社名]からの退職のお知らせ – [日付]付

[同僚/クライアント名]様、

[日付]付で[会社名]の職を離れることをお知らせいたします。

進行中のプロジェクトについて:

  • [プロジェクト1]は[新しい担当者名]が担当します
  • [プロジェクト2]は[新しい担当者名]が担当します

退職前に:

  • [日付]までに[タスク1]を完了します
  • [新しい担当者名]と知識移転セッションを実施します

退職後:

  • [新しい担当者名]([連絡先情報])にご連絡ください
  • [引き継ぎ完了日]までの緊急事項については、[個人連絡先]で私に連絡可能です

あなたと仕事ができて光栄でした。私たちが共有した経験を大切にしています。

敬具 [あなたの名前])

 

トラブル対応

予定変更の通知

Subject: CHANGE OF PLANS: [イベント/ミーティング名] – New Date: [新しい日付]

 

Dear [名前],

 

Due to [理由], we need to reschedule the [イベント/ミーティング名] originally planned for [元の日付].

 

New details:

– Date: [新しい日付]

– Time: [新しい時間]

– Location: [場所/オンラインの場合はリンク]

 

Action required:

– Please confirm your availability for the new schedule by [返信期限]

– Update your calendar accordingly

– Let me know if you have any conflicts

 

I apologize for any inconvenience this may cause and appreciate your flexibility.

 

Best regards,

[あなたの名前]

(件名:予定変更:[イベント/ミーティング名] – 新日程:[新しい日付][名前]様、

[理由]のため、当初[元の日付]に予定されていた[イベント/ミーティング名]の日程を変更する必要があります。

新しい詳細:

  • 日付:[新しい日付]
  • 時間:[新しい時間]
  • 場所:[場所/オンラインの場合はリンク]

必要なアクション:

  • [返信期限]までに新しい日程での参加可否をご確認ください
  • カレンダーを適宜更新してください
  • 都合が合わない場合はお知らせください

ご不便をおかけして申し訳ありませんが、ご理解いただければ幸いです。

敬具 [あなたの名前])

 

重要資料の送付

Subject: IMPORTANT: [文書名] for [目的] – Action Required by [日付]

 

Dear [名前],

 

Attached please find [文書名] for [目的].

 

Key points:

– This document contains [内容の簡潔な説明]

– It requires your [レビュー/署名/承認] by [期限]

– It’s confidential and should not be shared without permission

 

Required action:

Please [具体的に必要なアクション] and return to me by [期限].

 

If you have any questions or concerns, please contact me directly at [電話番号].

 

Thank you for your prompt attention to this matter,

[あなたの名前]

(件名:重要:[目的]のための[文書名] – [日付]までの対応必要

[名前]様、

[目的]のための[文書名]を添付しています。

重要なポイント:

  • この文書には[内容の簡潔な説明]が含まれています
  • [期限]までにあなたの[レビュー/署名/承認]が必要です
  • 機密情報のため、許可なく共有しないでください

必要なアクション: [期限]までに[具体的に必要なアクション]を行い、私に返送してください。

質問や懸念がある場合は、[電話番号]まで直接ご連絡ください。

迅速なご対応に感謝いたします。 [あなたの名前])

 

「既読スルー」された時の効果的なフォローアップ


フォローアップのタイミング

  • 通常のビジネスメール:3〜4営業日後
  • 緊急性の高いメール:24時間後
  • 提案や見積り:1週間後

効果的なフォローアップの3ステップ

  1. 元のメールを引用する
    • 相手の手間を省き、文脈を思い出させる
  2. 新たな価値を付け加える
    • 新情報、追加データ、期限変更など
    • 単なる催促にならないよう工夫する
  3. 明確なアクションを再度依頼する
    • 「Yes/No」で答えられる質問にする
    • 複数の選択肢を提示する

フォローアップメールのテンプレート

Subject: Following Up: [元のメールの件名] – Response Needed by [新しい期限]

 

Dear [名前],

 

I’m following up on the email I sent on [日付] about [トピック], as I haven’t received your response yet.

 

Since my last email:

– [新たな情報/状況の変化]

– [追加データ/洞察]

 

To move forward, I need your [具体的な返答内容] by [期限].

Would it be easier to discuss this briefly by phone? I’m available [候補日時].

 

Thanks for your attention to this matter,

[あなたの名前]

 

——- Original Message ——-

[元のメールの内容]

(件名:フォローアップ:[元のメールの件名] – [新しい期限]までの返信が必要

[名前]様、

[日付]に送信した[トピック]に関するメールのフォローアップです。まだご返信をいただいていないようです。

前回のメール以降:

  • [新たな情報/状況の変化]
  • [追加データ/洞察]

前進するためには、[期限]までにあなたの[具体的な返答内容]が必要です。

電話で簡単に話し合った方が良いでしょうか?[候補日時]であれば対応可能です。

ご対応いただきありがとうございます。 [あなたの名前]

——- 元のメッセージ ——- [元のメールの内容])

よくある質問:英語メールでの「既読スルー」対策

 

Q: どのくらい待ってからフォローアップすべきですか?

A: 業界や状況によって異なりますが、一般的には:

  • 緊急度の高い案件: 24〜48時間
  • 通常のビジネス案件: 3〜5営業日
  • 緊急度の低い案件: 1週間程度 適切なタイミングを見極めるには、最初のメールに「〇日までにご返信いただけると助かります」と期限を明記しておくとよいでしょう。

Q: フォローアップメールは何回送るべきですか?

A: 通常は2回までが適切です。1回目のフォローアップで返信がない場合は、2回目のフォローアップでは別のコミュニケーション手段(電話やメッセンジャー)を提案するとよいでしょう。3回以上のフォローアップは、特別な事情がない限り避けるべきです。

 

Q: 「既読スルー」を減らすために、メールの長さはどれくらいが適切ですか?

A: 理想的なビジネスメールは、スマートフォンの画面で全体が見渡せる長さ(200〜300単語程度)が目安です。長文が必要な場合は、冒頭に要点をまとめ、詳細は箇条書きや添付ファイルにするとよいでしょう。

 

【まとめ】英語メールで「既読スルー」されないためのポイント

英語のビジネスメールで「既読スルー」を避けるためには、日本語と英語のメール文化の違いを理解し、以下の5つのポイントを意識しましょう:

  1. 明確な件名:内容と緊急度が一目でわかるように
  2. 冒頭で目的を明確に:最初の2〜3行で何のためのメールかを伝える
  3. アクションアイテムを箇条書きで:相手に何をしてほしいのかを明確に
  4. 緊急度と期限を明示:いつまでに返信が必要なのかを明確に
  5. 短く、読みやすく:長文を避け、段落を分け、重要なポイントを強調

 

これらのテクニックを活用することで、海外の取引先や同僚とのコミュニケーションがスムーズになり、「既読スルー」の悩みを解消することができるはずです。

 

 

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